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360度撮影可能な3Dスタジオでつくり出すフィギュア、VR空間、そして未来への可能性
株式会社エイチツー
代表取締役
林 大祐 氏
DATA
住所:福岡県福岡市中央区大名1-2-36
事業:3Dフェイギュア制作・販売
設立:2017年02月00日
H P:https://www.petit-mo.com/
福岡市・大名に誕生した、360度から一斉に撮影できる「3Dスタジオプチモ福岡」は、九州初の施設だ。フィギュアをはじめとするデジタルコンテンツを作成でき、未来を創造する〝秘密基地〞としても魅力的だ。
九州初・福岡市内唯一の3D撮影スタジオでフィギュアをつくる
「思い出をカタチにする仕事です」﹂。83台の一眼レフカメラで360度からの一斉撮影が可能な﹃3Dスタジオプチモ福岡﹄を開設した林大祐代表は撮影した3Dデータをもとにフィギュアなどのカタチにしていく。 通常のハンディー型3Dスキャナーは動かないモノの撮影に適しているのに対し、動く人間やペットには360度からの一眼レフカメラによる一斉撮影が優れている。このような3Dスタジオは福岡市内で唯一であり、撮影した3Dデータは提携先の専門企業で精密加工し、専用の3Dプリンターで3Dフィギュアとして仕上げる。その完成度については世界最高級レベルと評価する愛好家もいるほどだ。
現在、3Dフィギュア作成では、成人式や入学式・卒業式、七五三などの人生の節目に記念品となる『アニバーサリー』向け、結婚式の前撮感覚で作成するウエディング』向け、さらに家族の一員である犬や猫などでつくる『ペット』向けがメーンとなっている。3Dフィギュアが、プロカメラマンに依頼時の写真撮影代とほぼ同程度の金額で作成できる点でも人気を呼んでいる。
 これらの個人向け需要に加え、法人向けとしてクルマや住宅などの高額商品の購入顧客へのギフトやノベルティーとしてのフィギュア作成という独自性のある販促手法も注目されている。
九大大学院卒の理系男子が、3Dスタジオで起業した理由
「時代の流れから未来を予測して起業しました」と語る林代表は九州大学大学院理学府化学専攻修了という異色の経歴をもつ。林代表が化学に興味を覚えたのは、名門高校の入試に落ちて進学した私立高校の1年生の時だった。水素エネルギーに興味を持った林代表は燃料電池を手掛けたいと、水素研究で世界的なトップランナーである九州大学理学部への進学を決意した。応援団で団長として各種大会で声援を送る一方で受験勉強にも打ち込み、現役合格を果たした。
学生時代は科学実験に追われ、大学院で水素にとどまらず、関連分野であるナノテク技術の研究室で触媒について研究した。同級生の多くが大手企業の研究職に就く中、「研究職になるよりもビジネスを立ち上げたい」と考えた林代表は、将来的な起業を視野に東証一部上場を果たしたベンチャー企業に就職する。しかし、会社では「学ぶことがない」と、1年で退職した林代表が本格的な起業準備に入った。
そんな時、東京で撮影スタジオを営む叔父が開発した360度撮影が可能な一眼レフ3Dスタジオに出会い、圧倒された。「撮影してカタチにする仕事に醍醐味を覚え、さらに3Dデータの幅広い可能性に魅力を感じた」という林代表は、自ら3Dスタジオを立ち上げた。
3Dデータで拡張を図る、仮想現実のリアルな可能性
3Dスタジオで撮影した3Dデータはフィギュア作成に限らず、幅広い分野で活用できる。
中でもコンピューター技術でつくられた仮想的な環境で疑似体験ができる仮想現実(バーチャルリアリティー:VR)分野での応用が期待されている。インターネット上での仮想店舗では、本人の3Dデータがあれば、バーチャルながらもリアルな3D試着も可能だ。また、VRとしてテーマパークも開設できるため、共有のVR空間での交流やゲーム対戦もできる。
また、本人の3DデータのVR活用方法としては、遠方で実際に会えない友人や子ども、孫らとVRの3Dデータを通じて、リアルな感覚でのコミュニケーションも可能となる。さらに遠距離のお見合いでもVR結婚による婚姻増加も期待されている。「経済や社会、ビジネスに明るい一方で新技術が苦手な文系と、新技術に強くても経済や社会、ビジネスが不得手な理系をつなぎ、その関係性を加速的に深める〝触媒〞になりたい」との思いで起業した林代表は、3Dデータの可能性を追求しながら、どのような〝未来〞を映し出していくのか。今後の動向が注目される。